【腸腰筋】徹底解説

みなさまこんにちは。
TCFITパーソナルトレーナーの千葉です。

今回は「腸腰筋」について詳しくご紹介します。

☑️ 腸腰筋とは 
☑️ 腸腰筋の機能と役割
☑️ 鍛える4つのメリット
☑️ 腸腰筋が硬くなると? 
☑️ 腸腰筋ストレッチ2選 
☑️ 腸腰筋トレーニング2選

腸腰筋を鍛えると運動のパフォーマンス、QOLの向上にも効果的で、日頃から運動をよくする皆さんにとって大切な筋肉です。
では書いていきます。

■ 腸腰筋とは

腸腰筋は3つの筋肉の総称です。

☑︎ 腸骨筋
☑︎ 大腰筋
☑︎ 小腰筋

腸骨筋は名前の通り腸骨(骨盤)に付着している筋肉で、❶腸骨と大腿骨(太もも)❷腰椎と大腿骨をつなぐ筋肉です。

大・小腰筋は腰椎(背骨)と大腿骨を繋ぐ重要な筋肉で、上半身と下半身をつなぐ唯一の筋肉でもあります。骨盤のポジションや正しい姿勢、歩行やランニングなど様々な動きに関与する筋肉です。

腸腰筋はインナーマッスル(深層筋)の一つでもあります。インナーマッスルは身体の深部にある筋肉のため表面的には見たり触れたりしづらく、普段意識する機会は少ないかもしれませんが数多くあるインナーマッスルの中でも重要視され注目されています。今回は3つの中で「大腰筋」にスポットを当てます。

■腸腰筋の機能・役割

腸腰筋にはどのような機能があるのか解説します。

☑︎ 股関節の屈曲(歩く時の腿上げ動作)
☑︎ 股関節を安定
☑︎ 骨盤の前傾
☑︎ 上半身と下半身をつないで安定 

もう少し噛み砕いてみます↓↓

上半身と下半身をつなぐ筋肉は身体の中でも腸腰筋だけで、関節の安定、姿勢の維持に大きく貢献しています。
具体的な日常生活だと、腸腰筋が大きく作用する場面は歩く時や走る時に、足や膝を持ち上げる動作です。
また腰をS字状にキープする働きを持つ腸腰筋は、立ち姿勢をキレイに保つ役割もあります。
スポーツの場面でも、体幹やボディバランスを保つために重要な働きがある腸腰筋は、アスリートにとって欠かせない筋肉となっています。

■腸腰筋を鍛えるメリット

前項で記述した内容とも重複しますが、4つに分けて説明していきます。

⑴ 姿勢改善

上半身と下半身を唯一つなぐ筋肉ゆえに、弱くなったり固まったりすることで不安定になり姿勢が崩れます。
日本人に多い骨盤の後傾も腸腰筋の弱化でも起こります。骨盤が後傾すると背中が丸まり、お尻も垂れたような見た目になってしまいます。

⑵ スポーツパフォーマンス向上

腸腰筋は日本人は大腰筋の使い方が苦手な人種、骨格と言われています。
欧米人の腸腰筋は日本人の2倍の強さがあると研究で多数報告があり特に「大腰筋」が発達しています。これにより見た目ではヒップの位置が上がり、運動では走る機能やジャンプする機能に優れた能力を発揮します。

⑶ 腰痛予防

腸腰筋が弱くなり硬くなると腰痛を引き起こすケースがあります。
腰椎(腰の骨)に付着しているので、その部分の動きが悪くなると腰のS字カーブが崩れてしまい椎間板や棘間靱帯にもストレスがかかり痛みが発生します。
また重力や体重の負荷が分散しずらくなり、股関節や膝、足首の痛みも併発してしまう可能性があります。鍛えることで筋肉の伸縮が生まれ腰痛の予防改善にも効果的です。

⑷ QOL向上

QOL(生活の質)の向上にも鍛えるメリットがあります。
加齢により、身体が丸まりやすくなり前屈みになることで歩幅が狭くなりやすいです。この状態では腸腰筋がより使われなくなり余計に腸腰筋が弱くなってしまいます。
腸腰筋は歩行時の腿上げの機能があるので、弱くなると思ったより足が上がらずつまずく転倒のリスクも高まります⚠︎
骨盤前傾〜背骨を引き上げる機能があるので、年齢に負けない身体作りにも欠かせない筋肉です。

QOL向上についてこちらの記事で詳しく解説しています↓↓

■ 腸腰筋が硬くなり弱くなると?

前項でのメリットの逆の反応ですが、他にマイナス面で言われることが多々あるので一覧で載せていきます。

×歩いている時につまずきやすくなる
×歩くとすぐに疲れてしまう
×体幹が安定しない
×身体のバランスが崩れ不良姿勢
×腰痛になりやすくなる
×猫背や反り腰になる
×下腹部が出てくる
×お尻が垂れてくる
×運動のパフォーマンスが低下する
×便秘になる

このような状態にならないためにも、後ほど紹介する【トレーニング方法・ストレッチ方法】を参考に腸腰筋を鍛えてみてください!

■腸腰筋のストレッチ

筋肉は伸縮する性質があります。
→「伸びない筋肉は縮まない=柔軟性が乏しいと上手く筋肉が使えない」ということ。
トレーニングをする前にまずはストレッチが重要です。ちなみに腸腰筋は深部にあるためマッサージなどでアプローチが難しいのでストレッチが必須です。

今回は2つのやり方をご紹介します。

⑴ 腸腰筋ストレッチ❶

〈動作〉
⒈立った状態で、足を前後に開く
⒉前足の膝を90度くらいまで曲げて、逆の足は膝を着く
⒊膝を着いた足を後ろに引く
⒋ 上体を起こしたまま、後ろ足の付け根を床方向に下げるように筋肉を伸ばす
⒌30秒キープしたら逆も実施する

〈回数〉
30秒×2セット

〈ポイント〉
・イスなどに手を置いて支えてバランスをとる
・骨盤後傾(恥骨を引き上げる)させる
・下腹に力を入れて腰を反らせない
・前の膝はつま先より前に出さない

⑵ 腸腰筋ストレッチ❷

〈動作〉
⒈ストレッチポールを横にして骨盤をあてて上に乗り寝る
⒉骨盤を後傾させるように片足を抱え込む
⒊反対の足を伸ばし下腹部や足の付け根の筋肉が伸びているような感覚になるようにストレッチ
⒋30秒キープしたら逆も実施する

〈回数〉
30秒×2セット

〈ポイント〉
・腰が反らないように足をひきつける
・伸ばした足は脱力する
・下腹に力を入れて腰を反らせない

■ 腸腰筋のトレーニング

ストレッチをして準備万端です!
腸腰筋が弱いと骨盤が後傾してお尻が垂れたような姿勢になってしまいます。背中が丸まりやすいと感じる方はぜひトライしてみましょう。

⑴ シングルレッグレイズ

〈動作〉
⒈仰向けに寝る
⒉片足は90°に曲げて着き、逆足は伸ばす
⒊骨盤をニュートラルにして伸ばした足を逆足のもものラインまで上げる
⒋上で1秒止まり床スレスレまで降ろす
⒌これを繰り返し逆足も実施する

〈回数〉
20回×2セット

〈ポイント〉
・伸びた足の踵を遠ざけるように
・骨盤後傾しやすいので注意
・膝の皿はまっすぐ天井を向ける

⑵ ダブルニーレイズ

〈動作〉
⒈仰向けに寝て両手を三角にして尾骨に少し触れるくらいの位置で床に置く
⒉両膝、両股関節が90°になるように持ち上げる
⒊膝を90°以上に保ち足を床に近づける
⒋腰が反らないとこまで降ろして元の位置まで戻す
⒌これを繰り返す

〈回数〉
15-20回×2セット

〈ポイント〉
・吐いて腹筋に力を入れながら降ろす
・反動がつかないようにゆっくり行う
・腰が反らないよう腰の隙間を潰す

■ まとめ

 今回は腸腰筋の役割、腸腰筋を鍛えることのメリット、腸腰筋が硬くなるデメリット、腸腰筋を鍛えるトレーニング方法・ストレッチ方法などについて紹介しました。
腸腰筋はインナーマッスル(深層筋)の一つで、腰をS字に保つ、体幹を安定させるなど様々な大事な役割があります。ぜひ出来ることから始めてみて下さい。

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QOL維持・向上のために必要な筋肉

皆さんこんにちは!

TCFITパーソナルトレーナーの千葉です。

この記事では「QOL維持・向上のために必要な筋肉」について書いていきます。

見た目をよくしたい目的は勿論、トレーニングをする本質といっても過言ではない「健康、エイジングケア」のための身体作りを目的にしている方も多くいらっしゃると思います。

☑ QOLとは?
☑ 健康のために必要な筋肉
☑ 加齢により衰える筋肉
☑ トレーニング開始に遅いはない?

この辺をまとめて載せていきます。

■QOLとは?

よく耳にするワードではありますがみなさんわかりますか?
QOL=「Quality Of Life=生活の質」
立ったり歩いたり姿勢を維持したいといった日常生活の質を表していて健康の指標となっています。

年齢を重ねていくにつれ起きる筋力の低下の進行は日本のみならず全世界で深刻な問題になっています。最近では子供の筋力低下も社会問題として挙げられることもあり、QOL向上は時期が早いに越したことはありません。

筋力低下で動くことが減り、筋肉だけでなく色々な疾患を併発してしまう可能性があるのでとても重要なTOPICです。

■QOL向上に必要な筋肉とは?

表題の通りQOLに強い影響を与える筋肉は具体的にどこなのか解説します。

全身の筋肉は大小約400個あります。

その中でも『抗重力筋・姿勢維持筋』と呼ばれる筋肉を鍛えること、衰えさせないことが必須です。QOLに大きく影響する筋肉は「立ったり歩いたり姿勢を維持したりといった日常の動作の基盤となる筋肉
そしてこのような日常の身体活動を支える、QOLに直結した筋肉ほど実は加齢の影響で衰えやすい筋肉でもあります。

では今回は4つに絞って載せていきます!

➊ 大腿四頭筋(太もも前)

大腿四頭筋は4つの筋繊維の集まりで「内側広筋、外側広筋、大腿直筋、中間広筋」に分けられます。

★主な動作
膝関節の伸展(=膝を伸ばす)動作で活動するため、立つ、座る、歩くなど日常生活で欠かせない筋肉です。

★おすすめトレーニング
◎スクワット

大腿四頭筋に効かせるフォームとして身体を倒しすぎず、膝もやや前に出してしゃがみます!

❷殿筋群(お尻)

殿筋群は大きく3つに分類でき「大殿筋、中殿筋、小殿筋」と呼ばれています。

★主な動作
股関節の伸展(=伸ばす)外転(=外に広げる)に作用する、これまた立つ、歩く、階段を上るなど日常生活に欠かせない筋肉です。

★おすすめトレーニング
◎ブルガリアンスクワット

脚のポジションはイスに座り脚を伸ばした位置に設定するとわかりやすいです!

❸ 背筋群(背中)

背筋群はたくさん筋肉がありますが「広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋」がメジャーです。

★主な動作
脊柱伸展(=背中を反らせる)回旋(=身体を捻る)など姿勢を保つために重要で、歩くときの上半身のツイスト動作にも関与します。

★おすすめトレーニング
◎キャットアーチ

肩の下に手、お尻の下に膝が基本姿勢。骨盤から動き出すように骨盤と背骨を大きく動かします!

※背中は家で鍛えるのが難しい筋肉で、日本人が弱いと言われている筋肉です。
ジムでは効果的に鍛えることができます!

❹ 腹筋群(お腹)

腹筋群は大きく2つのタイプに分類できます。
「インナーマッスル」
 =腹横筋、横隔膜、多裂筋、骨盤低筋群
「アウターマッスル」
 =腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋

★主な動作
インナーマッスル⇒呼吸をする、姿勢を保つ
アウターマッスル⇒脊柱の屈曲(=身体を起こす)
※ここはかなり大事で弱くなると脊柱も硬く動きづらくなりその他の歩く、立つなどの動作にも影響がでます。

★おすすめトレーニング
◎腹式呼吸

胸郭(胸、肋骨)が動かないように、吸ってお腹が膨らみ、吐いてお腹を凹ませる。

Instagramで詳細を載せているのでぜひチェックしてみてください!
腹式呼吸の詳細はこちら

◎プランク

肩の真下に肘、頭~踵までが一直線になるようにキープします。

こちらもInstagramで詳細を載せています!
プランクの詳細はこちら

■筋肉ってどれくらい落ちていく??

加齢の影響を受けやすい筋肉をしっかりと鍛えることがQOLの維持・向上に大切。
例えば、立ち上がる動作で主要な働きをする太腿前の「大腿四頭筋の筋肉量の80歳代の平均値は、30歳代の平均値の半分程度」であると言われています。
筋力は筋肉量におよそ比例するので、30歳代の時に片足で立ちあがる筋力がなければ80歳代では自力で立ち上がることが困難になる可能性が高いということになります。

TCFITに通っていただいている男性陣には、
年々脚が細くなりゴルフなどのお風呂に入る時に太ももが細くてかっこ悪いから太くしたい!」という声、非常に多いです。
年々脚が細くなるということは筋肉量・筋力が知らぬ間に落ちて行ってしまっているということですね。

「筋肉は身体の中で唯一鍛えることで何歳になってからでも強く発達させることができます

筋肉に負荷をかけて標的の筋肉を直接鍛えるレジスタンス運動(=筋力トレーニング)が医学的にも勧められています。
トレーニングはQOLの維持・向上に重要で、かつ加齢によって衰えやすい筋肉を鍛えるレジスタンス運動を継続的に行うことがとても効果的!何よりも日常の身体活動を活発にして元気よく過ごすこと、個別に筋肉を鍛えるだけでなく、それらの筋肉を日常からしっかりと使っていくことが大切です。

■落ちていきやすい筋肉の種類

筋肉には大きく2パターン「速筋(そっきん)繊維」と「遅筋(ちきん)繊維」が存在します。
簡潔にいうと、

「速筋繊維」⇒瞬発的な力がある筋肉
「遅筋繊維」⇒持久的な力がある筋肉

では、どちらが加齢にともなって落ちていきやすいでしょうか?





答えは「速筋繊維と言われています。

速筋繊維が落ちることで前途した立つ、歩く、階段の上り下りなど生活に必要不可欠な自分の身体をコントロールすることがしづらくなっていきます。そのコントロールありきでの持久力。
速筋繊維を効果的に鍛えるのにもってこいなのがレジスタンス運動=トレーニングなのです!!

速筋の中でも収縮の形態があり「等尺性収縮、等張性収縮」と分けられます。
等張性収縮の中で「求心性(コンセントリック)、遠心性(エキセントリック)」分類され、その「遠心性」が加齢によって落ちやすいと言われています、、


難しいですね(笑)ここは興味がある方は直接聞いてください!

ようするに、速筋繊維を鍛えるトレーニングがQOLの向上にとても重要ということです。

■まとめ

いかがでしたでしょうか?
マニアックな部分もありましたが、トレーニングはOQL向上、健康、エイジングケア、アンチエイジングのためにも効果的ということが解ってもらえたと思います。

PRIVATE GYM TCFIT(プライベートジムティーシーフィット)では、トレーニングやダイエット、姿勢など身体のケアに関する情報をブログやinstagramにて発信しております。
興味のある方はぜひ参考にしてくさい!

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