みなさまこんにちは。
TCFITパーソナルトレーナーの千葉です。
今回のテーマは「肩甲骨」です。
この数年「肩甲骨はがし」のワードがかなりメディアでピックアップされたことで世間的にも認知度が広まっている肩甲骨。
何となくイメージはわかっている方も多いのかなと思いますが、改めて確認していきましょう。
☑️ 肩甲骨の役割
☑️ 肩甲骨に関連する筋肉
☑️ 肩甲骨が硬くなると?
☑️ 肩甲骨の6つの動き
☑️ 肩甲骨クリーニング(動画)
こんなラインナップで解説していきます。
では書いていきます。
■肩甲骨とは
肩甲骨は背中の上部にある三角形をした大きな骨です。
「天使の羽」などと呼ばれることもあり、左右に羽のようについています。腕の上げ下げや腕を回すといった腕の運動とほぼ連動して、その自由な動きをサポートする役割があります。
肩甲骨は体幹(胴体)とは直接繋がっておらず、鎖骨でのみ繋がり宙に浮いているような状態です。
ではどうやって正しい位置を保っているのか?
それは肩甲骨を支える周囲の筋肉が正常に働く事で常に正しい位置をキープしながら、正しく動いています。この肩甲骨周囲の筋肉が硬くなると肩甲骨が癒着したようなイメージとなり「肩甲骨が固まった」と表現され、その肩甲骨の癒着を改善するのに「肩甲骨はがし」というワードが広まってきています。
■ 肩甲骨に関連する筋肉
前述した通り肩甲骨は鎖骨のみと繋がっており、ほぼ筋肉のみでバランスをとっています。それゆえ日常の癖や姿勢の歪みなどにより筋肉が固まり、癒着してしまい動きが制限されてしまいます。
▶️肩甲骨に関わる筋肉は17個存在します↓
①僧帽筋(そうぼうきん)
②棘上筋(きょくじょうきん)
③棘下筋(きょくかきん)
④小円筋(しょうえんきん)
⑤大円筋(だいえんきん)
⑥小菱形筋(しょうりょうけいきん)
⑦大菱形筋(だいりょうけいきん)
⑧肩甲挙筋(けんこうきょきん)
⑨肩甲下筋(けんこうかきん)
⑩前鋸筋(ぜんきょきん)
⑪広背筋(こうはいきん)
⑫肩甲舌骨筋(けんこうぜっこつきん)
⑬三角筋(さんかくきん)
⑭烏口腕筋(うこうわんきん)
⑮小胸筋(しょうきょうきん)
⑯上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)
⑰上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)
ここテスト出ます。
17個の筋肉には様々な役割がありますが、それ以外にも関連のある筋肉が沢山あります。
例えば、肩甲骨が動くときには、鎖骨と肩甲骨をつなぐ肩鎖(けんさ)関節なども連動して動きます。デスクワークなど常に前かがみの姿勢の人は、大胸筋や三角筋前部などが固まりやすく肩鎖関節の動きが悪くなり、結果肩甲骨の動きも悪くなってしまいます。
つまり、肩甲骨の動きには肩甲骨単体だけではなく鎖骨やその周囲に付随する筋肉がすべて連動しているため、どこかに硬さがあると肩甲骨の連動性が悪くなってしまうという連鎖が起きてしまいます。
■肩甲骨が硬くなると?
やはり日常生活を送る中でどうしても起こることが【身体の癖】。そこで肩甲骨の柔軟性を高めましょうと耳にすることがあると思います。
肩甲骨は近年パソコン、スマホを長時間見る生活では特に硬くなりやすいと言われています。
では、硬くなると身体にはどのような影響がでるのでしょう?
⑴ 肩こりや首こりが起きる
肩甲骨周りの筋肉が緊張すると血流が悪くなって柔軟性が失われ、肩や首にコリが発生しやすくなります。ひどいと頭痛にも繋がります。
硬くなった筋肉は血管を圧迫して疲労物質がたまりやすく痛みも生じやすくなります。
⑵ 姿勢が崩れる
パソコンやスマホを見て猫背の前かがみ姿勢が続くと、肩甲骨が外に開いたまま固まり、常に背中が丸くなってしまいます。大胸筋など前の筋肉だけではなく、肩甲骨の内側にある”菱形筋”が伸びて固まってしまっている可能性も高いです。
肩甲骨は股関節と連動もしているので硬くなると全身の姿勢も崩れやすくなります。
⑶ 基礎代謝が落ち、太りやすくなる
肩甲骨周囲の筋肉が硬くなって動きが悪くなると、筋肉が衰え、基礎代謝が低下。結果、脂肪が燃えにくくなり太りやすく、背中や二の腕にも贅肉がつきやすくなります。また肩甲骨周りには「褐色脂肪細胞」という”脂肪を燃やす脂肪“も多くあるので肩甲骨が硬いと科学的にも代謝が低下し脂肪を蓄えやすくなります。
⑷ 四十肩になりやすい
肩甲骨が硬くなった状態で腕を上げると、上腕骨上部の大結節という部分と肩峰(肩先の出っぱった骨)がぶつかり”*筋肉や神経を挟むこともあり痛みが出やすい”と言われています。(*インピンジメント症候群)
これが腕を上げると痛みが出る四十肩に繋がる可能性が高いです。
⑸ 冷えやむくみが生じやすい
肩甲骨周りの筋肉が硬くなると血流が悪くなるため、全身の血流も悪くなって身体が冷えやすくなる。脚などの末端も血行不良になるため、むくみも生じやすくなる。
⑹ バストが垂れやすくなる
肩甲骨が外に開いたまま硬くなると、胸の大胸筋や小胸筋は縮んだ(緩んだ)状態になり、血流が悪くなってハリを失いバストが垂れやすくなってしまう。胸郭も下制しやすくなり呼吸も浅くなる原因になるので要注意。
柔軟性が出ると、挙げた6つが解消されるので肩甲骨の柔軟性は保ちたいところです。
■肩甲骨6つの動き
肩甲骨が固まることで起こる身体への影響は先ほど挙げた以外にもあります。まず、肩甲骨自体がどのような動きをするのか理解していきましょう!
では画像でわかりやすく見ていきましょう。
あまり考えたことが無いかもしれませんが、このように肩甲骨は動きます。
特に上腕骨(腕の骨)とは歯車で合っていて「上腕肩甲リズム」たるものがあります。例えば、”上腕骨が30度動くと、肩甲骨は15度上方回旋する。”といったように「正常な状態」では必ず連動しています。
ただし、このリズムも肩甲骨周囲の硬さで連動が崩れてしまいます。前項で載せた肩こりや四十肩の原因にもなってしまうのです。
■ 肩甲骨の動きをクリーニングする
前項でご紹介した肩甲骨の動き。
筋肉のストレッチをすることは大切です!ただ、今回はストレッチではなく【正しく動かすことで動きをスムーズにする】ということを動画でご紹介していきます。
“動きをクリーニングする”と表現します。では早速やっていきましょう!
①挙上
▶️肩甲骨を真上に持ち上げる動作。
両肩を耳の後ろに真っ直ぐすくめるように動かします。
②下制
▶️肩甲骨を真下に下げる動作。
挙上と逆の動きで両肩を耳から遠ざけるように動かします。*前でなくやや後ろ方向に下げる①と②は連続してセットで行いましょう!
③内転
▶️肩甲骨を背骨に寄せる動作。
④外転
▶️肩甲骨を外に開くように動かす動作。
③と④は連続して行います!
前へならえをした状態、手のひらが外へ向くように捻りながらから肘を後ろに引いて肩甲骨を寄せるように動かします。*引くときに合わせて背中を反らせると効果UP!その状態から手のひらを内向きに捻りながら前ならえに肩甲骨を広げるように動かします。
⑤上方回旋
▶️肩甲骨を斜め上に動かす動作。
⑥下方回旋
▶️肩甲骨を斜め下に動かす動作。
⑤と⑥も連続して行いましょう!
外から万歳をするように動かします。*万歳に合わせて手の甲を外へ捻りながら行うと効果UP。その状態から手のひらを外に向けるように捻りながら肘を身体の真後ろで合わせるように動かします。
■まとめ
いかがでしたでしょうか?
伸ばすストレッチも効果的ですが、正しく動くように調整をしていく今回ご紹介したようなコンディショニングはとても大切です!
日々身体を動かしてスムーズに動く身体を作りましょう。
PRIVATE GYM TCFIT(プライベートジムティーシーフィット)では、トレーニングやダイエット、姿勢など身体のケアに関する情報をブログやinstagramにて発信しております。
興味のある方はぜひ参考にしてください。
プライベートジムTCFIT
代表トレーナー 千葉
追い込むだけのパーソナルトレーニングだけではなくストレッチや筋膜リリース、コーディネーションなど姿勢改善にも力を入れています。
身体の本質から整えて目的の身体作りをサポートします。
酵素ファスティングコースもあり身体の内側からもキレイになれる西麻布にある隠れ家的プライベートジムTCFIT。